- 神様を体感
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「神様」や「愛」という言葉は、それぞれが育ってきた環境や文化的背景によって、さまざまな意味合いが加わるので、一人ひとりこの言葉から喚起されるものが違うと思います。
私は、「神様」というのは、概念ではなく、感じることができる存在だと思っています。
私が育った家庭は、特に信仰があるわけではなく、たまに初詣に行く程度で、神様を意識したこともありませんでした。
そんな私が、40歳を過ぎてから、いきなり「神様」というものを体感した出来事がありました。
友人に誘われて、九州の山の中にある神社の大祭に行ったときのことでした。
奉納演奏が始まったとたんに、はるか昔に、その同じ場所で、神様と一つになって踊っていたという感覚を、ありありと思い出したのです。
神様がどんなものか知らないのに、そのときは何の疑いもなく、神様と思ったというか、わかったという感じでした。
たとえて言えば、ずっと慕い続けてきた人に告白したら、相手も同じ気持ちだとわかって、ひしと抱き合ったというような感じで、少しの隙もなく一つになっている感覚でした。
そして、いくつもの前世のイメージが次々と表れました。
時間にしたら、数分ぐらいだったと思うのですが、あまりにも強烈な感覚だったので、そこから意識が今に戻ってきたとき、
「昔はあんなに神様と一つだったのに、時代を経るにつれてなんて遠くなってしまったんだろう!」
という感慨にとらわれ、それから長い時間呆然としていました。
九州から戻ってすぐ、たまたまメソポタミア文明展を見る機会があり、出土したメソポタミアの土人形を見たときに、
「あんなふうに、いつも神様とやり取りしていたっけ」
と、なぜか思ったのです。
その後、もっと強くはっきりと、神様を実感する出来事が何度かありましたが、それについてはまた別の機会にしたいと思います。
あれほどの無限の愛から離れてしまったことで、私たちの多くが心の奥に孤独感とか分離感というものを抱くようになったように思えてなりません。
著者と安心して繋がることができるというコミュニティサイト Conetto が開設されていて、そこに、「命の川をつないで」から抜き出した文章が載っていました。
この記事はその中の一つです。
写真は、木せい舎から車で40分くらいの所にある「こもれびの滝」です。
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