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[2]戸籍まで変わって
  • 2018年11月23日
  • 名前と誕生日をめぐる物語
[2]戸籍まで変わって
結婚前、初めて会ったお姑さんから、「あなたたちは相性が悪いから別れなさい」と言われて、ショックを受けた私でしたが、あとになって、お姑さんの人生がどんなだったかを知るにつれて、占いに傾倒していった気持ちもよくわかりました。



また、産後に生死の間をさまよった体験のある義母は、産後の不調で動けなくなった私の苦しみをよくわかってくれて、本当に助けられました。



今では、私も様々な場面で、いわゆる占いを参考にしていて、大事な選択の時にはタロットを使ったり、海外旅行の時には気学で吉方位を取ったりしています。



彼との大喧嘩の数日後、「私が産婆さんを呼びに行ったからよく覚えているけど、あれは28日だった。」という叔母の証言があったのです。



ところが、今度は、「28日なら、相性は良くも悪くもないけれど、西野に泉も桃子も合わないから、名前を変えなければ結婚は許しません。」と言われたのです。



私の両親は激怒して、「親がつけた名前を変えろとは何事だ!そんな奴とは結婚しなくていい!」と、父が言って、両家は絶縁状態になりました。



私も、結婚はまだまだ先のつもりだったので、まぁいいやと思っていたのですが、半年ほど経った頃、両親が関西へ旅行に行った折りに、彼の両親と会う機会があり、お酒好きの父親同士が飲んで意気投合したのです。


その勢いで、あんなに怒っていた父が、「名前くらいいいですよ。」と言ってしまい、結婚式の日取りまで、お姑さんが占いで決めてしまいました。


まるで、親の言うことが絶対だった封建時代の話のようだなぁと今さらながら思います。



親同士が仲違いするより、私の名前を変えることで仲良くなるなら、名前くらいいいかというのが、当時の私の気持ちでした。



お姑さんから送られて来たリストの中から、私が最初に選んだ名前は、のちに、長女の名前になりました。


西野に一番いい名前だから、孫のために置いといた方がいいという理由で、却下されたからです。


次に選んだのが「絵美子」でした。


結婚式直前、家庭裁判所に名前の変更を申請に行きました。


長年通称として使っていた名前でも、戸籍はめったに変えられないと聞いていたので、お姑さんの手前、家庭裁判所に行ったという事実だけあればいいかという気持だったのですが、予想に反して、簡単に戸籍の名前を変更出来てしまったのです。



「泉」が「男女紛らわしい名前」という項目に当てはまったからです。



戸籍は、一度変えると、離婚して旧姓に戻っても、名前は戻せないと言われて、なんだか、取り返しのつかないことをしてしまったような気持ちになりました。



結婚後しばらくは、夫の実家や親戚に行くと、「絵美子さん」と呼ばれ、自分の実家では、桃子と呼ばれるという状態が続きました。



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[3]危篤を告げられ、人生を問い直す

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